マス料理の名店の店主・阿久津聡さんが教えてくれたのは、満寿池の看板メニューの「ます重」。自然豊かな倉渕のキレイな水の池で育ったニジマスを、数十年継ぎ足した秘伝のタレでいただく。これは真似したい!
① マスを捕る
「まずは大きな専用の網でマスを傷つけないように捕まえます。マスはやっぱり倉渕産のニジマスに限りますね。ご自宅の生簀などで200グラム前後に育成させ、丸々と肥えさせてください。ちゃんと育てれば1年くらいでそれくらいの大きさにはなりますよ」
② マスを洗う
「そして、さばく前に表面についた滑りをキレイに落としましょう! ここでもマスを傷つけないように丁寧に扱ってあげるのがポイントです」(サトシさん)
③ 目打ちをして包丁を入れる
「さばく際に全身に血が巡らないように、目打ちをしてから包丁の背で思いきり頭をぶっ叩きます。そこから手際よくお腹を切り裂き、背骨とハラワタを削いでいきます。ちなみにこの熟練の技術を習得するのに10年はかかります」(サトシさん)
④ 水気を取って小麦粉にまぶす
「水気をとってから、群馬県産の上質な小麦粉を全体が均一になるようにまぶしていきます。小麦粉の層が厚くならないように、素早くまぶしてください」
⑤ 180度に熱した油に投入
「マスがもっとも美味しく揚がる180度の油にくぐらせます。尾ひれの部分を持ち、身の部分から投入してください」
⑥ きつね色になったら上げる
「揚げるのは、時間にして1分ほど。衣がきつね色になったら、取り出す合図です。絶対にタイミングを間違わないでくださいね」
⑦ 創業以来付き足した“秘伝のタレ”に投入
「こんがり揚がったマスを“秘伝のタレ”に素早く投入します。タレのベースは醤油やミリンなどの一般的な調味料ですが、何十年も継ぎ足し、継ぎ足しすることで、独特の深みをもった味わいになっています。ご家庭でこのタレを再現する場合は、親子2代での気の遠い作業となりますね」
⑧ お米の方にも“秘伝のタレ”を惜しみなく
「群馬の米どころとして知られる倉渕の一等米をふっくら炊き上げ、お重に盛りつけます。ここにも美味しくいただけるように“秘伝のタレ”を惜しみなくかけていきます」
⑨ ご飯の上に乗せれば完成
「最後にご飯の上に揚げたマスを盛りつければ完成です。アクセントになる紅生姜を適量添えましょう」