ソースカツ丼の名店 最大のミステリー
「食後の牛乳」に隠された真実とは
昭和3年創業、高崎市民なら誰もが知るソースカツ丼の名店「一二三食堂」(ひふみしょくどう)。初代の創業者が夫婦と娘の3人で「1、2、3と頑張ろうや」との決意を抱いて始めたことからつけられた店名が示すように、創業以来代々、家族で仲睦まじく経営を続けてきた。
そんな一二三食堂には、他店にはないあるサービスがある。それが「食後の牛乳」だ。
なぜ老舗の定食屋の〆に牛乳が…。一二三食堂を利用したことのある高崎市民に聞いても「知らない」「疑問に思ったことがなかった」「そんなこと言われても」と、その真実を知るものはいなかった。今回、絶メシ調査隊はその真実に迫った。
味わい深さごと丼に詰め込んだ一杯
「こんにちは、絶メシ調査隊員の高柳です!高崎のお隣、藤岡市出身で現在は東京でライターをやっています。東京の人に出身地を聞かれた時、藤岡って言ってもわかってもらえないので、とりあえず『高崎…らへん』とごまかしているのはここだけの話です」
そんなライター高柳がやってきたのは老舗店「一二三食堂」
「食後の牛乳」について聞いてみたら……
白い。
牛乳とはこんなに白い飲み物だったのか、と思ってしまうほど白い。
「娘が努力すれば…4代目になれるかもしれないね。幸い、娘の孫も調理師学校に通っていて、もしかしたら娘と一緒にやってくれる可能性もあるし。ずっと受け継いでいるレシピはあるから、あとは本人がどれだけ真面目にやるか、かな」
夫婦と娘の3人で「1、2、3と頑張ろうや」で産声をあげてから約90年。あれからずっと家族で頑張り続けている。今日も、そしてこれからも。今後、100年、120年と高崎の地でその歴史を刻んでいってほしいものである。もちろん食後の牛乳サービスもずっと続けてね。
撮影/今井裕治